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最新のノートパソコンの電源は、20Vが主流のようですが、一世代前の物は16V前後のACアダプターが多いようです。ノートPC用のACアダプターは、60W90W位の容量がありますので、4Aくらいは取れます。

私は、アルインコのDF-F52と先日購入した、KG-UVD1Pという2台のハンディー機を持っていて、持ち運びに便利な電源が欲しかったので、余っていたノートPCACアダプターから、必要な電圧を取るべく作って見ました。

 

 仕様は、

入力:DC16V (ノートPCACアダプターの出力)

AC Adapter Spec.jpg

出力 12V8V 各1.8A 程度

です。

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使用デバイス

最初は、DJ-F52用に13.8V 1.5Aだけ取れれば事が足りたので、出力電圧の可変ができる、1.5A取れるレギュレーターLM317組んで動いていましたが、あたしいハンディーは、7.4Vの機種で、充電池を満充電すると8.4V位になるので、その近辺の電圧を最終目標としています。

当初は、LM317に電流ブースと用に手持ちにあった、2N3055トランジスタをつけようと思ったのですが、大きなセメント抵抗が邪魔なので、他の手を考えるべく色々探していたら、LM317のシリーズに、LM350()LM338があることがわかりました。LM3503A LM338は、なんと5Aも取れるとあります。秋月電子でどれも買えるのですが、LM350LM338はどちらも同じ値段でしたので、LM338を使うことにしました。

当初の目論見

LM338は、5Aも流せるので、このまま行けゆだろうと安易な気持ちで、小さなヒートシンクを付けただけの簡単なものでテストをしてみました。

テストしてみたら

新しいハンディーの送信時は、約1.8A流れ、規定の電力が出ていますが、ものの10秒くらいで、ハンディー機の電源が切れました。保護回路が働いて、電圧が落ちたようです。送信をやめると、電圧が復活し、ヒートシンクを触ると火傷する温度になっていました。このときは、電圧調整用のVRをスイッチで切り替えて、13.8V7.4Vを切り替えようとしていました。(0)

 

電源アダプター回路図0号.jpg

0号の回路図

DC Adapter.jpg

0号を組み立てた様子

何でやねん。5A流せるってかいあるのに嘘つき!!

きちんとデータシートも読まずに、事を進めるとこういうことになるのです。十分の不出来さを棚に上げて、怒ったところでむなしさが残るだけです。経験値からもTO-2205A流すのであれば相当大きなヒートシンクが要るんじゃないかな?とはうすうす感じていたのですが、デバイスが超進歩しているのだろうと淡い期待を持っていましたが、そんなことはありませんでした。過去に使ったことがあるレギュレーターは78XXで1Aでしたから。5A流せるだけでもすごいですよね。

物を作るときは、一通りデータシートに目を通しましょう。データシートには、(入力電圧−出力電圧) x 電流分の発熱があると書いてありました。ざっと計算すると、1314Wになります。それを写真のヒートシンクで放熱しようって言うんですから感覚的にも無理がありますよね。

善後策を考えてみました。

ヒートシンクのサイズも昔は計算して出したものですが、忘れてしまったので、そこはパスして、他の善後策を検討しました。

@電圧の低いACアダプターを探す。

A電流ブースト用トランジスタをつける。

B大きなヒートシンクをつける

C電圧を2段落ちにして、一段あたりの熱処理量を下げる。

 

@   は、意味が無いので却下。そもそも余り物を活用したいとおもって始めた事なので、本末転倒。でも、ちょっと調べたら12V3AくらいのACアダプターは千数百円で買えるようです。

A   手持ちの2N3055が使えるのはわかっているが、でかいセメント抵抗が必要だし、2N3055にもヒートシンクをつけなければならないので、不格好&加工が大変そうなので、却下

B   最終的にはそうなるのでしょうが、、、、

C   一段あたりの入出力の電圧差を半分にして、LM338ひとつあたりの発熱量が下がればヒートシンクも分散させて何とかなるかも知れないので、これをTRYしてみることにします。

 

電圧を2段落ちにしてみる。

まずは、10Vの入力なら、8V出力でまともに使えるようなので、電圧を2段落ちにして、一段あたりの熱処理量を下げるをやってみました。

上側のLM328で、16V12Vに下げ、下側のLM32812Vから8.4Vに電圧を落としています。でも、まだだいぶ熱を持つので、蓋にもヒートシンクをつけてみます。

AC Adapterその2.jpg

回路は、下記の通りです。

電源アダプター回路図.jpg

 

これでひとまず完成とします。

ケースの上部にヒートシンクを乗せました。たまたま、ケースとほぼ同じサイズのヒートシンク(290)を千石電商で見つけたので、それを乗せました。30年前に買って後生大事に取ってあった放熱用シリコーンを塗り、中のヒートシンクと上のヒートシンクを重ねています。ケースは、タカチのSW-75B(160)を使っています。

電源完成.JPG

電源完成2.JPG

 


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作成日:2010.10.17

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